5月12日国内最終戦である対Reds戦が秩父宮で行われた。
シーズンはまだあるが国内で行われる試合はこれが最後ということもあり、観客数も前回の試合から2000人以上人が増え、テレビから見ていてもバックスタンドの客席が埋まっているのがわかった。天候もよく後半からは太陽が顔を出し、会場にいる人にとっても過ごしやすかったことだと思う。
ここまで9戦全敗だったが、遂に待望の初勝利を挙げることができた!この試合が今までと違った点をあげたいと思う。まずはセットプレーが最初から最後までしっかりしていた事。ラインアウトも5番のハッティングがいる事でバリエーションも増え、スローワーの堀江も安定していた。スクラムも押される場面はあったが早くボールを出すなどして対処していた。そして何よりチームでのディフェンスが良かった。今までは「前半は良かったか、、、」「後半残り10分までは良かったが、、、」という事はあったが、今回は80分を通して集中力が切れることなくチーム全員でディフェンスができていた。この試合では14番をつけていた福岡だが、彼はボールを持てばゲインラインを突破し、ディフェンスでも自分より大きな選手の足元に入るタックルで何度も止めていた。彼がいることで大外で抜かれることもなくなり、早く詰めるディフェンスが効果的に機能していた。また今までチームを牽引んしていた7番ラブスカフニが契約の問題で前回の試合でチームを離脱することになったが、6番にリーチが怪我から戻り更にこの試合では7番にカークが入ってこの二人が目立たないが密集戦で体を張ったプレーをしたことで、相手に簡単にボールを出させる事を防ぎサンウルブズのディフェンスラインが揃う時間を作った。他にも12番のリトルはゲインランを突破し、オフロードパスでつなぎトライを演出するなど何度もいいプレーをしていた。そして5番のハッティング、8番の姫野はもう言うまでもなく体を張り素晴らしいプレーをしていた。
ここ数試合はメンバーが固定されて来ているのでチームとしても明らかに最初の頃に比べチームにまとまり感が出て来ているのがわかる。気になる点を挙げるとすれば、アタックでは言うことはないが相変わらずディフェンスが心配なのは11番のサウマキ。3トライしたプレーは本当に素晴らしいが、ディフェンスで詰めてはいけない場面で詰めたせいで一番外の選手がフリーになりトライを取られるシーンがあった。また、15番のマシレワ。ディフェンスができないだけでなく、前半だけで2回連続キックミスがあり、なぜこの選手を使っているのかが理解に苦しむ。前半30分でエメリーに変わったがエメリーが落ち着いたプレーをしてくれたおかげで安心して試合を見ることができた。得点でも63対28とダブルスコアー以上の点差を広げての圧勝と言っていいだろう。10番のパーカーが12本のキックを全て入れたのも大きかった。次戦は初めて香港で行われる試合である。日本からの移動距離も短いので相手のストーマーズより有利なはずだ。是非とも今回同様ディフェンスをしっかりして80分間集中力を切らさず戦ってほしい。
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